お知らせ

お知らせ NEWS

マージシステム入社後に学位を取得した話

2023年5月9日 /マージBLOG
研究開発部の蔭山です。

私事ではありますが、皆様にご報告したいことがございます。
先日、某大学(大学院)において、技術経営の学位(博士)を取得することができました。



近年、リスキリングという言葉を耳にすることが増えましたし、社会人として活躍するにも専門性がより求められるようになり、大学や大学院で学び直したいと考える人が増加したと言われています。

今回は、何故私が社会人でありながら大学院での学位取得に挑戦したのか、経緯も踏まえお話ししたいと思います。

*リスキリング:時代の変化に対応するため、業務上で必要とされる新しい知識やスキルを習得すること。



この話をするためには、まず私の経歴についてお話しする必要があるでしょう。私は現在30代なのですが、現役の学生時代にも大学院に進学しており学位取得に向けて励んでおりました。

しかしながら、色々あって当時は取得を断念しました。
『博士号は「足の裏の米粒」、取らないと気持ち悪いが取っても食えない』と揶揄されることもあります。断念したことに後悔はありません。

ただ、途中で断念してしまったという事自体にはモヤモヤとした後悔がありました。
そんな思いもあり、いつかは学位取得に向けて再チャレンジしたい…という気持ちを持っていました。



現在、マージシステムにはスキルアップ補助制度という制度があります。
スキルアップ補助制度とは、従業員が国家資格や民間資格の取得に際して資格取得費用の補助をしてくれたり、大学院への進学に際して授業料等を補助してくれる制度です。

これらの補助は、従業員のスキルアップ(成長)が、会社の成長に繋がるという理念に基づき実施されており、私はこの制度の第1号として補助して頂きました。
マージシステムへの入社にあたって行われた面接の場において、上述の経歴について話をする中で「いつかは再チャレンジを〜」などと雑談を行ったことは覚えております。
しかし、まさか本当に社会人学生として大学院へ進学することになるとはその時は考えておりませんでした。



マージシステムでは、いわゆる産学官連携プロジェクトに参加しており、大学様や企業様、政府機関様との共同プロジェクトを行っております。
共同プロジェクトでは、IoTデバイスを用いて労働者の疲労やストレスを計測し、労働者のウェルビーイングを向上させるための人的資源管理(ヒューマン・リソース・マネジメント)手法について研究を行っています。

マージシステムではその中で、プロジェクト内で用いられるIoTデバイスの開発や実証実験の実施、ネットワークインフラの構築や取得データの解析などを担当しております。
私自身、学生時代の研究や過去に行っていた仕事と関連する部分もあり、興味深く取り組んでおりました。

そんな中、研究に関する熱意がふつふつと湧き上がるのを感じ、一緒にお仕事をしている大学の先生にご指導頂けるという話になり、働きながら大学院へ進学する(学位取得を目指す)ということが現実味を帯びてきました。



大学院によって、入学試験や学位取得までの道のりは異なります(受験での試験項目は〜、単位はいくつ必要で〜、論文は何本以上学会での発表が〜…etc.)。
また、指導いただく先生(研究室)によって、ゼミの形や指導スタイルは異なるでしょう。
私が大学院入学〜学位取得までの期間は、世の中はコロナ全盛期で、講義の多くはオンライン授業となり、対面での講義はごく僅かという状況でした。
ゼミ活動に関しては、もとよりオンラインをメインとしている先生にご指導いただいていたため、ほぼオンラインで行っておりました。

近年、大学では少子化の影響で学部生の増加が見込めないこともあり、社会人学生を積極的に受け入れるようになっていると言われています。
そのため、社会人が通いやすいように、夕方〜夜や土日に講義を行ったり、遠隔地においてサテライトキャンパスを設けることも増えています。
またコロナ以降では、オンライン授業の普及により、さらに社会人でも学びやすい環境が整ってきております。



しかし、いくら社会人でも通いやすい環境が整ってきたとはいえ、働きながら大学院に通うためには難しい点もあるでしょう。
例えば、夕方〜夜に行われる講義やゼミに参加する日には、早めに仕事を切り上げる必要があるでしょう。
また、(大学によって異なると思いますが)例えば、平日に学位取得のための発表会や審査会が開催される、平日に学位取得条件のために学会へ参加する必要がある…ということもあるでしょう。
あるいは、単純に博士論文提出前、学位審査前の追い込み時期などに休みが欲しい…そんなこともあるでしょう。
そういう問題があることからも、社会人が大学院に通うためには、職場の理解や協力も必要となると思います。

幸い、私の場合は会社自体に補助制度があることもあり、柔軟に働くことが推奨される職場に恵まれたことが、社会人での大学院進学、そして学位取得のための後押しとなりました。
これは、非常に幸運なことであったと感謝しております。
そして、職場の皆様のお力添えもあり、今年の3月に無事学位取得と相成りました。



先にも述べましたが、『博士号は「足の裏の米粒」、取らないと気持ち悪いが取っても食えない』と言われているように、取ったから何かを優遇される、取ったから何かできる…といった類のものではありません(アカデミアや研究機関においてポストを狙うという場合には必須かもしれませんが)。

しかし、学位取得の中で、知を体系化するという学問的な目的の中で、高い専門性や論理的思考力の獲得、系統立てて(研究)目標や工程を設定する能力、研究を遂行し、得られた結果を適切に解析し、論文としてアウトプットする能力などを高めることができました。

これらの能力は、マージシステムが産学官連携プロジェクトなどに参画する際にも、ただのインフラ屋、システム屋としてだけではなく、プロジェクトに積極的に関与していくという点、共にプロジェクトを遂行していくという点において有益なのではないかと考えております。


マージシステムの研究開発部では、上述のようなプロジェクトやネットワークインフラの構築以外にも、次のようなことでお手伝いができます。
・研究やプロジェクトの事前調査や計画、申請書等の作成補助
・実験補助や共同研究、論文作成
・実験システムや装置、IoTデバイスの開発補助
・データ整理・データ解析や資料作成
・WEBページや発表原稿・ポスター制作

など、研究やプロジェクトに関わる計画から発表までをITでお手伝いしたいと考えております。

近年、AI技術の急速な進歩に伴い、IT業界ではAIを活用したサービスやプロダクトの開発が進んでいます。ChatGPTやStable DiffusionなどのAI技術は、自然言語処理や画像処理などの分野で高い精度を発揮し、人工知能の普及に大きく貢献しています。
その中でも自然言語処理技術は特に注目されており、ChatGPT、GPT-3、GPT-4、Bardなどの自然言語モデルが開発され、大きな話題を呼んでいます。これらのモデルは、大量のデータを学習(機械学習)することで、人間に近い自然な文章を生成することを可能としています。
試したことのある人は、その精度の高さに驚いたことでしょう。



このような自然言語処理技術は、ビジネスやシステム開発においても大きな影響を与えています。例えば、自然な文章を生成するChatGPTやGPT-3を活用することで、顧客対応や商品説明文の自動生成などの業務が自動化発され、人手不足の解消発につながっています。

また、自然言語処理技術は、大規模言語処理においても有用です。例えば、Twitterやブログなどの大量の文章からトレンドを把握することが可能になります。これによって、ビジネスにおいては市場ニーズの把握やマーケティング施策の改善につながることが期待されています。

さらに、自然言語処理技術は、創発(エマージェンス)の分野でも活躍しています。創発とは、個々の要素が単純であるにもかかわらず、複雑なパターンを形成する現象のことです。自然言語処理技術を活用することで、複数の文章から新たなアイデアや知見を発見することが可能になります。

新たなAI技術の開発には高い技術力と資金が必要となり、それこそGAFAのような大企業でなければ難しいでしょう。
しかし、AIを活用したビジネスやシステムの開発にオープンソースのAIツールやAPIを活用することで、中小企業でもAIビジネスやAI開発が可能となります。

AIを用いたビジネスやシステムの開発には、プロトタイピングが重要です。中小企業でも、簡単に試せるプロトタイプを作成することで、AIを用いたビジネスやシステムの有効性を検証することができます。また、顧客のニーズを取り入れながら、アジャイル開発により少しずつ改善を進めることが重要です。
そのためには、AIを用いたビジネスやシステムの開発のための人材の確保も重要な課題です。

しかし、中小企業には、AIに精通したエンジニアやデータサイエンティストを採用することが難しい場合があります。
そういった場合にも、まずは、マージシステムにご相談いただくことで、初期のプロトタイピングやアジャイル開発に取り組むことができるでしょう。



また、近年はビッグデータを扱うことも増えました。自前でシステムを開発するのか、それともSplunkのようなプラットフォームを利用するのかは、ビジネスニーズや予算、人材の有無などによって異なります。企業やサービス、プロダクト毎に最適な方法を選択することが重要です。

「自社でもやってみたい、興味はあるが難しくて手を出しづらい」…という方は多いと思います。
我々もこの急速に発展する業界の中で、日々勉強することが求められています。

このような、まだまだ発展途中の技術やシステムであるからこそ、共に研究開発を行う、共にビジネスや業界を盛り上げていく、そういった関係性を築くことをマージシステムでは望んでいます。
ご依頼・お問い合わせ
仕事のご依頼やご相談、求人情報 等、お気軽にお問い合わせください。

    お問い合わせ件名

    お名前(必須)

    会社名

    メールアドレス(必須)

    電話番号

    メッセージ本文(必須)

    蔭山(研究・開発/リサーチコンサルタント)
    研究やプロジェクトの計画から発表までITでお手伝いします。